【日本語訳】K-POPスターを支えるアメリカ人たち②
2020年3月29日にCNN Entertainmentに掲載された「You know your K-pop stars. Now meet the American producers and songwriters behind them」の日本語訳です。
非常にボリュームがあるため、数回に分けて投稿していこうと思います!(笑)
今回は「The Stereotypes」について紹介します。
【元記事】
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K-POPスターは知っている。それなら彼らを支えるアメリカ人プロデューサーとソングライターに会いにいこう!#2
The Stereotypes
《The Stereotypesの楽曲》
レッドベルベット「Bad Boy」、BoA 「Kiss My Lips」、テミン「Press Your Number」、Super Junior「Devil」、Jessi 「Gucci」
この制作・作詞チームはJonathan Yip、Ray Romulus、Jeremy Reeves、そしてCharmにより構成されている。
The Stereotypesは、2000年代初頭にYipの空いていた寝室からはじまったかもしれないが、ジャスティン・ビーバーの「Somebody to Love」、クリス・ブラウンの「Beg For It」、そしてFifth Harmonyの「Deliver」などの楽曲で作業し、ロサンゼルスで一番人気のある制作チームのひとつとなった。
2018年にはブルーノ・マーズの「That's What I Like」で2つのグラミー賞を獲得し、2008年にはFar East Movementの「Girls on the Dance Floor」でアジア人の楽曲をアメリカ音楽の最前線へともたらしさえした。
しかし「Girls on the Dance Floor」のヒット後、The Stereotypesはスランプにぶち当たった。
「お互いに話をした。『おい、俺たちこれからどうする?』みたいにね。」とYip。
「小切手は入ってこないし、入ってきた小切手は全部家賃へ回ってしまう。だから「これからどうするんだ?」って感じだったよ。」
しかし、SMエンターテインメントの幹部がロサンゼルスにいる彼らのもとを訪れた際、K-POPの世界について深く掘り下げる機会がやってきた。
「僕たちは彼らにいくつもの楽曲を演奏して、SM側は2つの曲を採用した。1つは少女時代の『XYZ』に使われるものだった。」とYipは言う。
その後SMは彼らを韓国へ招き、そこでThe Stereotypesは一週間に20曲以上の楽曲制作を始めた。
それが大変な作業だった一方で、YipによればK-POPはアメリカ音楽とは異なる形で彼らをクリエイティブにさせてくれたという。
「アメリカでは、みんなシンプルな音楽を望んでいる。例えばfour-bar loop(リズムの一種?)とかね」
「だけど韓国にいるときほんとにストレスだったのはビート(拍子)の変化だ…バース(序奏部)からプレフック(サビの前の部分)まで、変化があるんだ。2つめのサビからブリッジ(間奏)までにも、また変化がある。リスナーの感情を常に変化させられるようにすることを求められ、それが僕たちをより音楽的にさせてくれるからその点でK-POPの楽曲制作が大好きだ。」とYipは付け加える。
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私自身、(言語の違いは抜いても)「K-POPと洋楽ってなんか違うけど、なにが違うのかな?」と考えたことがありました。
今回この記事を読んで、「そうか、リズムの変化の仕方の違いか!」とピンときました。
確かに、洋楽はリズムが一定のものが多いかも。対してK-POPは一曲の中でもたくさんのリズムを耳にすることができる。
私は洋楽で気に入った曲が出てくることはめったにないんですが、K-POPの曲はお気に入りだらけです(笑)
もしかしたら、頻繁にリズムが変化するということもその要因なのかも。
上で出てきた曲の中なら、特にレッドベルベットの「Bad Boy」が大好きですね~
これは傑作だと思う。
また、アメリカ人プロデューサー・ソングライターの方にとってK-POP楽曲制作がチャレンジングなことだったということに驚き。
自身がアメリカ音楽の制作で培ったものをただ提供するだけではなく、K-POPにあわせた形式で作業する必要性から、製作者自身もクリエイティブになれた、という言葉は興味深かったです。